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モブプログラミングパターン

モブプログラミングとは、チーム全員が同じ時間に同じものを共創していくソフトウェア制作の手法です。効果的なモブの中心には、 最高のソフトウェアをできるだけ早く提供するために、お互いを尊重しながら働く人々がいます。 効果的なモブプログラミングは、チームメイト間の効果的なコミュニケーションから生まれます。 当然のことながら、対話のスタイルはチームごと、状況ごとに大きく異なります。 そのため、「モブプラグラミングを行うための一つの筋道」というものはありません。 そこで、強力なパターンカタログが役に立つのです。

パターンとは、特定の状況下で特定の問題への対応として生まれた再現可能な解決策のことです。 パターンカタログは、道具箱に入った様々な道具である、と言えます。 信頼のおける金槌を普段は使いたくなるかもしれませんが、仕事に適したツールを選ぶことで、仕事が楽になるだけでなく、最終的な結果もより良いものになります。 大切なのは、そのパターンをいつ、どのように使うかというのを知っていることです。

モブプログラミングは、まだ比較的若い手法です。 我々は皆モブプログラミングをよりよく実践する方法を学んでいる最中です。 モブプログラミングは非常に強力な手法であると判断したとしても、それをうまくやるためには練習が必要です。 このリポジトリの目的は、私たちがこれまでに発見したパターンを記録することで、結果的にそれが、他のチームがモブプログラミングを始める際の出発点として役立つことを期待しています。

パターン

パターン カテゴリ 解説
ファシリテータ ロール チームの集中力を維持したり、意見の相違を解決するのを助ける役割。  通常、ドライバーはこの役割を担いません。
記録係 ロール コンテキストやデザインの決定事項などのメモを取る役割。 
研究係 ロール ワークが前に進むために必要な情報をリアルタイムに探す。
ナビゲータ ロール ドライバーに何をすべきかを指示する役割。現在ドライバーではないモブのメンバーは、ナビゲーターであるとみなされます。ナビゲーターは様々な方法でモブに貢献できます。
ドライバー ロール キーボードに向かう人。ナビゲータが問題を解決するために考えていることを受け取ります。
悪魔の代弁者 ロール モブによる設計を強化するため、逆の立場に立つナビゲータ。
パンチリスト 共同作業 モブで利用される作用リストで、今何をしているのかを記録し、次何をするのかを選ぶとき使われる。パンチリストはテキストベースでもグラフィカルでもよい。
暖簾分け 共同作業 単純作業を完成させるために、主流から分岐したメンバー。暖簾分けしたたメンバーで代替案を作成し、全体で検討を行うこともある。
助手席 共同作業 他のナビゲーターを無視して、ひたすらモブの仕事を指示するナビゲーターのこと。(訳注: アンチパターン?)
マイクミュート 共同作業 他のナビゲーターに貢献する機会を与えるために、一時的にナビゲーターとして沈黙すること。停滞しているモブを再起動したり、一人がモブを支配するのを防ぐために使われる。
ファイトクラブ 共同作業 2人以上の参加者が、相互尊重と配慮の原則を全く無視して、モブの方向性を巡って争う状況のこと。モブにとって非常に有害であり、アンチパターンとみなされる。
自然交代 共同作業 新しいメンバーが、メンバーやタイマーに促されることなしに、テストの通過やリファクタリング完了などの「自然」な区切りでキーボードの前に立つこと。
強制交代 共同作業 新しいドライバーがキーボードの前に座る。モブメンバーの提案やタイマーによる交代などのパターンがある
心ここにあらず 共同作業 モブに出席していても、他の仕事に気を取られているなどして参画していないナビゲーター。
明確な発話 進行 ドライバーは現在考えていることをはっきりと口に出し、その場の人々が知見ある専門家であったり、進むべき道が見えてたりするかのように振る舞います。
ご教授ください 進行 ドライバーからナビゲーターに呼びかけて助けを求めること。モブがドライバーを誘導するように誘う。
自動運転 進行 他のモブを無視して進行してしまうドライバーを示す(訳注: アンチパターン?)
切り開くもの 進行 ドライバーが、モブのサポートを受けながら、手元の仕事をできるだけ素早く簡便に片付けて行こうとするさまを示す。 「明確な発話」パターンと同時に使われることが多い。

Additional Resources

[Ars16] Arsenovski, Danijel. “Swarm: Beyond pair, beyond Scrum,” Proceedings from Agile2016, August 2016, https://www.agilealliance.org/resources/experience-reports/swarm-beyond-pair-beyond-scrum/, retrieved May 24, 2019.

[Fre18] Freudenberg, Sal and Wynne, Matt. “The Surprisingly Inclusive Benefits of Mob Programming,” Proceedings from XP 2018, May 2018, https://www.agilealliance.org/resources/experience-reports/the-surprisingly-inclusive-benefits-of-mob-programming/, retrieved May 24, 2019.

[Ham18] Hamid,Amr Noaman Abdel. “Experimenting with Mob-Programming,” Proceedings from Agile2018, August 2018, https://www.agilealliance.org/resources/experience-reports/experimenting-with-mob-programming/, retrieved May 24, 2019.

[Kee18] Keeling, Michael and Runde, Joe. “Share the Load: Distributing Design Authority with Lightweight Decision Records,” Proceedings from Agile2018, August 2018, https://www.agilealliance.org/resources/experience-reports/distribute-design-authority-with-architecture-decision-records/ retrieved May 24, 2019.

[Kee19] Keeling, Michael and Runde, Joe. “Harvesting Mob Programming Patters: Observing How we Work,” Agile Alliance Curated Experience Report, July 2019, https://www.agilealliance.org/resources/experience-reports/harvesting-mob-programming-patterns-observing-how-we-work/ retrieved July 8, 2019

[Ker15] Kerney, Jason. “Mob Programming -- My First Team,” Proceedings from Agile2015, August 2015, https://www.agilealliance.org/resources/experience-reports/mob-programming-my-first-team/, retrieved May 24, 2019.

[Luc17] Lucian, Chris. “Growing the Mob”, Proceedings from Agile2017, August 2017, https://www.agilealliance.org/resources/experience-reports/growing-the-mob/ retrieved May 24, 2019.

[Zui14] Zuil, Woody. “Mob Programming -- a Whole Team Approach,” Proceedings from Agile2014, August 2014, https://www.agilealliance.org/resources/experience-reports/mob-programming-agile2014/ retrieved May 24, 2019.