2024年3月20日に行われた東京大学稲葉雅幸教授の最終講義第1部(JSK OB・OG会)用に作成した、KXRでルービックキューブを解くデモのプログラム等をまとめたレポジトリです。
ニュートラル姿勢で下図のような向きになるようにグリッパの取付を90度変更します。
こちらの形状を3Dプリンタなどで出力し、指先に取り付けます。
ダイソーのすべり止めシートを指先のサイズに合わせてカットし、両面テープで貼り付けます。
一辺が56mmの3x3ルービックキューブを用います。軽い力で回転させることが可能なMonsterGo社のMG3x3を使用しました。色認識もこのルービックキューブに合わせて調整しています。
rcb4eus環境がインストールされたDebian10が前提です。
$ pip3 install kociemba
$ cd <catkin workspace>/src
$ git clone [email protected]:fkanehiro/kxr_cube_solver
$ cd ..
$ catkin build
ターミナルを3つ用意し、それぞれ以下のコマンドを実行します。
terminal1$ roslaunch realsense2_camera rs_camera.launch color_width:=848 color_height:=480
terminal2$ roslaunch kxr_cube_solver cubeSolver.launch
terminal3$ cd ~/rcb4eus
terminal3$ roseus <catkin_workspace>/src/kxr_cube_solver/euslisp/cubeSolver.l __name:=roseus_command_server
画像処理結果を表示するウィンドウが開き、KXRのサーボがONになり、初期姿勢に移行しながら、「ルービックキューブを手の上においてください」としゃべります。
KXRの個体差を吸収するため、下図のように把持できるようにeuslisp/config.lのinit-pose
関数で指定している関節の角度、*rwr-offset*
, *lwr-offset*
の値を調整します。手首を捻る回転軸がルービックキューブの中心を通るようにすること、グリッパの先端がルービックキューブと並行になることが必要です。調整は、euslispが実行されているターミナルでCtrl-Cを押してROSのメインループを止めた後、編集したconfig.lを(load "config.l")
でロード、(init-pose)
で変更した姿勢を反映、を繰り返すことで行います。
また、画像処理結果を表示しているウィンドウの中央付近に表示されている9つの四角がおおよそ各ブロックの位置に来るようにscripts/config.pyのroi_center_x
, roi_center_y
を調整します。ウィンドウの左下にマウスカーソルの座標が出るので、マウスカーソルを真ん中のブロックの中心に合わせた際の座標をconfig.pyに書き込みます。terminal2のコマンドを再起動することで調整結果が確認できます。
ウィンドウの左上には現在の認識結果が表示されます(左手で把持している面が下)。指で隠れているブロック以外のブロックの色が正しく認識されることを確認してください。色が異なるルービックキューブを使う場合には、scripts/config.pyのcolors
で定義している色を変更する必要があります。マウスカーソルの位置にあるピクセルのRGB値がウィンドウ左下に表示されるので、その値を転記することで調整できます。転記する際にはBGRの順であることに注意してください。
上の初期設定と同じ手順でプログラムを起動します。 ルービックキューブを手の上に置きaキーを押すとルービックキューブを見回した後解き始めます。解き終わると最初の状態に戻るので、ルービックキューブを取って状態を変えて置き、aキーを押す、という流れを繰り返すことができます。
背景が暗すぎたり、明るすぎたりするとホワイトバランスの関係で色認識に失敗する場合があります。
画像処理結果を表示しているウィンドウの上でキーを押すことで以下の操作ができます。
- a 状態遷移の自動・手動をトグルで切り替えます。
- n 状態遷移が手動になっている際に次の状態に遷移させます。
- e ルービックキューブを見る動作または解く動作を中断し、init-pose姿勢に戻ります。ルービックキューブの把持状態がずれてしまった場合などに用います。
- x neutral姿勢に移行し、サーボをOFFにします。