- 酵母エキス 0.3%
- ポリペプトン 0.5%
- 麦芽エキス 0.3%
- グルコース 1%
- 寒天(粉末) 1.5-2% ※平板培地の場合
- 純水
※濃度はいずれも重量体積パーセントw/v%(100mL中に何g溶けているか)
(酵母の分離に用いる試薬)
- クロラムフェニコール 100μg/mL ※細菌を抑制
- プロピオン酸ナトリウム 2mg/mL(0.2%) ※カビを抑制
- 乳酸 20mL/L ※細菌を抑制
- 薬包紙/秤量皿
- オートクレーブシール
- アルミホイル
- ピペット、チップ ※乳酸などの液体を用いる場合
- 薬さじ ※ラボによっては反応をきらって使わない場合もある
- 三角フラスコ
- メスシリンダ
- マグネティックスターラー、撹拌子
- クリーンベンチ
- 計量はかり
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500mLの三角フラスコを作製分準備する。
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各試薬をはかり取り、三角フラスコに順次入れる。
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メスシリンダに、純水を約250mL取り、三角フラスコに入れる。泡立たないように、ふり混ぜる。
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一度、メスシリンダに全量移し、三角フラスコ内を純水で洗いながら、400mLにフィルアップする。
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メスシリンダに溶け残りがないのを確認し、全量を三角フラスコ(あるいは、やかん)に移す。
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アルミホイルを二重にして、三角フラスコ(あるいは、やかん)の口にまきつけて蓋をする。
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オートクレーブ(2気圧、121℃、15分)する。
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オートクレーブ後、圧力がほぼ0となったら取り出す。
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自然に60〜70℃程度まで冷ましてから、無菌操作でシャーレに注ぐ。
(平板培地の場合)使うシャーレを10枚程度重ねておき、一番下から順に、シャーレのふたを持ち上げながら注ぐ。注ぐ量の目安としては、9cmシャーレの場合、大体1枚あたり約30mL程度。
(液体培地の場合)チューブ立てに、50mLチューブを立てて並べておき、大体1チューブ20〜25mLくらいで分注する。 -
培地をまいて数日は水蒸気が出てふたに水滴がつくことが多いため、ある程度乾燥するまではクリーンベンチや机の上に置いておく。
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乾燥したら、シャーレの裏にマジックペンで情報を記入し、ふたを下にして保存する。
- 酵母の分離に用いる試薬は、吉浦貴紀 et al.「桜酵母の分離」(PDF) 表1の組成を参照した。但し、プロピオン酸ナトリウムの分量は0.2%に変更した。
- 酵母を分離するためには、その他、アルコールを入れる、pHを下げる(酵母はバクテリアよりも耐酸性といわれている)、栄養価の低いSD培地使う、YPD培地のグルコースを10-20%にする(発酵する酵母以外は生きにくくなる)などの方法がとられている。