入出力リストは、あるプログラムへの入力データと出力データを
対にして掲載した文書です。
たとえば、8 進ダンプ (octal dump) を行う
od alphabet.txt
というコマンドの入出力リストをつくるには、
このコマンドを koshu-inout.sh
の引数に与えます。
$ koshu-inout.sh od alphabet.txt
koshu-inout.sh
は、つぎのような入力ファイルの内容と、
コマンドの出力結果を出力します。
実際の出力は OD.md
をみてください。
abcdefg hijklmn opqrstu vwxyz
Command od alphabet.txt
produces:
0000000 061141 062143 063145 020147 064550 065552 066554 020156
0000020 070157 071161 072163 020165 073566 074570 005172
0000036
koshu-inout.sh
がコマンドの入出力を文書化するのに対して、
koshu-inout-summary.sh
は、koshu-inout.sh
の実行結果の一覧を
INOUT-SUMMARY.md
のように文書化します。
このコマンドは、まず、koshu-inout.sh
が INOUT.sh
というスクリプトから実行されると仮定し、
現在のディレクトリの下にあるすべての INOUT.sh
見つけ出します。
つぎに、それらの INOUT.sh
に -d
オプションをつけて再実行することで、
保存ずみの入出力リストと差異があるかを調べる退行テストを実施しながら、
一覧を作成します。
koshu-inout.sh
と koshu-inout-summary.sh
に関係する
ファイルは 4 種類あります。
-
INOUT.sh
は、koshu-inout.sh
の実行を含み、 それを実行することで、INOUT.md
などの入出力リストを作成します。 実際には、入出力リストのファイル名はほかの名前かもしれません。koshu-inout-summary.sh
を正しく動作させるためには、INOUT.sh
に-d
オプションを与えると、koshu-inout.sh
にも-d
オプションが与えられるようになっている必要があります。 -
INOUT.md
は、入出力リストの既定のファイル名です。koshu-inout.sh -s
として実行するとINOUT.md
に保存します。koshu-inout.sh -o README.md
などはREADME.md
に保存します。 -
INOUT-SUMMARY.md
は、koshu-inout-summary.sh
が出力する 既定の要約ファイルの名前です。このファイルの内容は、 各サブディレクトリにある入出力リストの一覧です。 -
INOUT-GRAND-SUMMARY.md
は、koshu-inout-summary.sh -g
が出力する既定の要約ファイルの名前です。 このファイルの内容は、INOUT-SUMMARY.md
を一覧した要約の要約です。