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ruby
このクイックスタートでは、CedarスタックでRubyとSinatraを動かします。Railsアプリケーションは、Rails 3クイックスタートを参照してください。
- Ruby 1.9.2のバージョンがインストールされ、RubygemsとBundlerを含む基本的なRubyの知識。
- 基本的なGitの知識
- アプリケーションは、Ruby(MRI)1.9.2で動作する必要があります。
- アプリケーションは、Bundlerを使用する必要があります。
ローカルワークステーションにHeroku Toolbeltをインストールします。これにより、Herokuコマンドラインクライアント、ForemanとGitのリビジョン管理システムへのアクセスを確保します。
インストールした後、コマンドシェルからheroku
コマンドを使用します。Herokuのアカウントを作成した際に使用したメールアドレスとパスワードを使用してログインします。
:::term
$ heroku login
Enter your Heroku credentials.
Email: [email protected]
Password:
Could not find an existing public key.
Would you like to generate one? [Yn]
Generating new SSH public key.
Uploading ssh public key /Users/adam/.ssh/id_rsa.pub
後ほどソースコードをプッシュするために、エンターキーを押して既存のssh
キーをアップロード、もしくは新しいキーを生成します。
既存のアプリがある場合はそちらを使用してください。もしなければ、ここに示した"Hello、World"というソースファイルをご使用ください。
:::ruby
require 'sinatra'
get '/' do
"Hello, world"
end
CedarはGemfile
の存在により、Rubyなどのアプリケーションを認識しています。あなたのアプリケーションでgemの依存関係を持っていない場合でも、規則に適ってRubyのアプリケーションと認識するように空のGemfile
を作成する必要があります。
ローカルでのテストでは、分離された環境(bundle exec
やRVMで空のgemset)でアプリを実行するようにし、Gemfile
にアプリが依存するすべてのgemがあるようにしてください。
上記で作成したSinatraアプリのGemfile
は次のようになります。
:::ruby
source :rubygems
gem 'sinatra', '1.1.0'
gem 'thin'
ローカルでbundle install
を実行します。
Cedarはconfig.ru
があるアプリをRackアプリとして認識し、Webプロセスタイプを生成します。ただし、明示的にProcfileに独自のWebプロセスタイプを宣言することで、アプリケーションが実行される方法をより詳細に制御することができます。
ここで我々が取り組んでいるサンプルアプリケーションのProcfile
は次のとおりです。
web: bundle exec ruby web.rb -p $PORT
直にRackアプリをデプロイする代わりに、独自のconfig.ru
を実行することができるProcfile
は次の通りです。
web: bundle exec rackup config.ru -p $PORT
これで、Procfile
が準備できたので、Foremanを使用してアプリケーションを起動することができます。
:::term
$ foreman start
アプリケーションが5000番ポートで立ち上がります。curl
またはWebブラウザで動作をテストし、Ctrl-Cで終了します。
これで、Gemfile
に依存関係、Procfile
にプロセスタイプ、web.rb
にアプリケーションソースを記述することで、アプリケーションに必要な3つの主要な要素がそろいました。それでは、Gitに格納しましょう。
:::term
$ git init
$ git add .
$ git commit -m "init"
Cedarスタック上にアプリを作成します。
:::term
$ heroku create --stack cedar
Creating blazing-galaxy-997... done, stack is cedar
http://blazing-galaxy-997.herokuapp.com/ | [email protected]:blazing-galaxy-997.git
Git remote heroku added
コードをデプロイします。
:::term
$ git push heroku master
Counting objects: 6, done.
Delta compression using up to 4 threads.
Compressing objects: 100% (5/5), done.
Writing objects: 100% (6/6), 660 bytes, done.
Total 6 (delta 0), reused 0 (delta 0)
-----> Heroku receiving push
-----> Ruby app detected
-----> Installing dependencies using Bundler version 1.1
Checking for unresolved dependencies.
Unresolved dependencies detected.
Running: bundle install --without development:test --path vendor/bundle --deployment
Fetching source index for http://rubygems.org/
Installing daemons (1.1.3)
Installing eventmachine (0.12.10) with native extensions
Installing rack (1.2.2)
Installing tilt (1.3)
Installing sinatra (1.1.0)
Installing thin (1.2.7) with native extensions
Using bundler (1.1)
Your bundle is complete! It was installed into ./vendor/bundle
-----> Discovering process types
Procfile declares types -> web
Default types for Ruby -> console, rake
-----> Compiled slug size is 6.3MB
-----> Launching... done, v4
http://blazing-galaxy-997.herokuapp.com deployed to Heroku
To [email protected]:blazing-galaxy-997.git
* [new branch] master -> master
Web上でアプリを見る前に、アプリケーションのプロセスの状態をチェックしておきましょう。
:::term
$ heroku ps
Process State Command
------------ ------------------ ------------------------------
web.1 up for 10s bundle exec ruby web.rb -p $PORT
Webプロセスは起動しています。詳細についてログを確認します。
:::term
$ heroku logs
2011-03-10T10:22:30-08:00 heroku[web.1]: State changed from created to starting
2011-03-10T10:22:32-08:00 heroku[web.1]: Running process with command: `bundle exec ruby web.rb -p 19037`
2011-03-10T10:22:33-08:00 app[web.1]: >> Thin web server (v1.2.7 codename No Hup)
2011-03-10T10:22:33-08:00 app[web.1]: >> Maximum connections set to 1024
2011-03-10T10:22:33-08:00 app[web.1]: >> Listening on 0.0.0.0:19037, CTRL+C to stop
2011-03-10T10:22:33-08:00 heroku[web.1]: State changed from starting to up
大丈夫そうです。これでheroku open
でアプリケーションに接続することができます。
Cedarは、アプリケーションの動作を試せるようにローカル端末に接続した対話的なRubyシェル(bundle exec irb
)を立ち上げることができます。
:::term
$ heroku run console
Running `console` attached to terminal... up, ps.1
irb(main):001:0>
デフォルトでは、 irb
にRuby標準ライブラリ以外はロードされません。ここからは、アプリケーションのファイルでいくつかをrequire
することもできます。または、コマンドラインでそれを行うこともできます。
:::term
$ heroku run console -r ./web
Rakeは、コンソールと同じように接続されたプロセスとして実行することができます。
:::term
$ heroku run rake db:migrate
デフォルトでは、非RailsアプリケーションはSQLデータベースが指定されていません。これはRedisやCouchDBのようなNoSQLデータベースを使用したり、あるいはデータベースを一切使用しない(上記のサンプル·アプリケーションの場合と同様)可能性があるためです。アプリケーションにSQLデータベースが必要な場合は次の操作を行います。
:::term
$ heroku addons:add shared-database
また、データベースを使用するために、アプリケーションにPostgresのgemを追加する必要があります。Gemfile
に次のような行を追加します。
:::ruby
gem 'pg', '0.10.0'
デフォルトでは、Rubyではstdout
にその出力をバッファリングします。Herokuのリアルタイムロギングを活用するには、Herokuのロギング基盤に直接ログメッセージを送信するよう、このバッファリングを無効にする必要があります。このバッファリングを無効にするには、config.ru
に下記を追加します。
:::ruby
$stdout.sync = true
このドキュメントで使用するサンプルアプリケーションでは、Gemfile
にThinが含まれています。それが環境で利用可能なときに、SinatraはThinを使って実行します。他のWebサーバを指定しない場合、Rackは一般的なWEBrickにフォールバックされます。これはテストのためにはいいのですが、アプリケーションが本番向けに準備ができた段階でThinに切り替えた方がよいでしょう。
アプリケーションをプッシュし、それがクラッシュした場合(heroku ps
でcrashed
と表示されます)、何が悪かったのかを見つけるためにログを確認してください。ここではいくつかの一般的な問題を示します。
アプリケーションがソースファイルのrequireを失敗した場合、ローカル環境でRuby 1.9.1または1.8を実行している可能性が高いです。ロードのパスがRuby 1.9では変更されています。Cedarに再度プッシュする前に、ローカルで動作する様にアプリをRuby1.9.2向けに移植してください。
Ruby 1.9では、より洗練された言語のエンコードのサポートが追加されています。すべてのgemがRuby 1.9で動作するわけではありません(特定のgemに関してはisitruby19を参照)。もし、エンコーディングエラーに遭遇したら、ローカル環境でRuby 1.9.2を使用してアプリケーションを十分にテストできていない可能性があります。Cedarに再度プッシュする前に、ローカルで動作する様にアプリをRuby1.9.2向けに移植してください。
アプリケーションにgemの欠落が原因でクラッシュした場合、それがローカルにはインストールされているが、Gemfile
に指定されていない可能性があります。**bundle exec
を使ってローカルでのテストを分離する必要があります。**たとえば、ruby web.rb
とは実行せずに、 bundle exec ruby web.rb
と実行します。rake db:migrate
ではなく、bundle exec rake db:migrate
と実行します。
別のアプローチとしては、システムにインストールされたgemには絶対に触れないようには空のRVMのgemsetを作成します。
:::term
$ rvm gemset create myapp
$ rvm gemset use myapp
もし、まだデプロイ時にgemが不足しているようでしたら、Bundlerのグループを確認してください。Herokuは、 development
やtest
グループは含まない状態でアプリケーションを構築し、アプリケーションが実行するために、これらのグループのいずれかのgemに依存している場合は、グループの外に移動する必要があります。
一つの一般的な例として、Rakefile
でRSpecタスクを使用する場合があります。Herokuのデプロイで次が表示された場合:
:::term
$ heroku run rake -T
Running `rake -T` attached to terminal... up, ps.3
rake aborted!
no such file to load -- rspec/core/rake_task
そうすると次の問題にも遭遇します。ローカルでも同じような問題が再現されます。
:::term
$ bundle install --without development:test
...
$ bundle exec rake -T
rake aborted!
no such file to load -- rspec/core/rake_task
gemがロードされる際にRakeタスクの条件をを作成して修正します。例えば、
:::ruby
begin
require "rspec/core/rake_task"
desc "Run all examples"
RSpec::Core::RakeTask.new(:spec) do |t|
t.rspec_opts = %w[--color]
t.pattern = 'spec/*_spec.rb'
end
rescue LoadError
end
ローカルで動作確認してから、Herokuにプッシュします。